2013年 02月 12日
十勝ひとり旅~その1、小麦セミナー参加~
「パンの怪人」こと、やもとさん。「パンが好き」がキャッチフレーズ。素晴らしいのはただパンが好きなのではなく、パンの原料である小麦、そして土地、人などなど、パンをつなぐもの全てについて、精通されていること。言葉の一つ一つどれをとってもパンへの温かい愛情が感じられました。そうそう、講演でお話しされていましたが、帯広にはふすま入りのたい焼きを作っているお店があるとのこと、これはぜひ食べてみたいと思いました。
日本を代表するパン職人、志賀シェフ。パンの美味しさの源、小麦のタンパク値とパンの関係、ある病院へパンの技術指導をされに行っていることなどについてお話しされていました。パン作りのヒントが随所に散りばめられていまして、気の抜けない内容。必死にメモを取りました。
試食パンとして出たのが、パン・ド・ブランとフィグ・エ・フィグ。それぞれの製法やその狙いも解説して下さいました。技術は包み隠さず、志賀シェフ曰く「いつもフルヌードです」、印象的な一言でした。また、生き方が違うからそれをどうしても理解してもらえないこともあるけれど、その人なりに理解して何かを生み出してもらえればそれでいい、とも仰っていました。次世代の育成を大切にされているシェフの広い心を感じました。講演後には恐れ多くも質問や写真撮影をお願いしたりしましたが、シェフは気さくに応じてくださいました。優しくて温かいお人柄に感激しました。
やもとさんが仰っていましたが、十勝には小麦の研究・開発をする人、栽培する農家さん、製粉業者さん、パンを作る優秀な職人さん、すべて揃っていて、みんながタッグを組んで十勝の小麦をアピールしています。そして同じ地域に揃っているということは、例えば消費者の「おいしい」の声が巡り巡って小麦の研究・開発者のところまで限りなくスピーディーかつダイレクトに届きやすくなっているということなんですね。結果、それは全体としてレベルアップにつながっていくということになります。なんかこう、良い循環をしているんだなあと思いました。第3部はそんな皆さんの和気あいあいとした雰囲気が感じられました。
会場までは車で3時間以上、朝早くに家を出て、夜遅くに帰宅となかなかハードなスケジュールでした。でも何よりも十勝小麦の熱をその土地で感じられたことは、大きかったなあと思います。せっかくだから行って来たら?と言ってくれた妻に感謝です。
次回は十勝で出会ったパンたちを紹介します。